どこかで拾ってきた、アタリマエなことを、自分なりに考えてみる場所。
最新記事
(05/27)
(05/25)
(03/29)
(12/04)
(06/07)
プロフィール
HN:
ゴガツ
性別:
非公開
職業:
家守
自己紹介:
P R
剣客商売 (新潮文庫―剣客商売) 池波 正太郎
頻繁に使われる「」や改行、チート級でモテモテ主人公。
ご高名はかねがね伺っていた池波正太郎とのファースト・コンタクトの第一印象は、
「これは“ラノベ”だ!」 でした。
挿絵入れて(もちろん三冬さん中心でね!)、ちょっと難しい専門用語には注釈つけて、 今風の装丁にして売り出したら、最近のボーイズ&ガールズにも受け入れられると思う。
若者世代へ時代小説の普及を担う、かもしれない。 閑話休題。
どの世代にも受け入れられる感情移入のし易いガイドキャラクターは不在である。慣れるまでは少し戸惑った。
それで『剣客商売』の面白さが失われたわけではないが、 視点の置所を探しているうちに、喉に小骨が引っかかったよまま終わってしまった印象の話もある。
主人公の小兵衛はいくら若々しいとはいえども、齢50の老人だ。
核家族で育った私からすれば、遠い存在である。「どのような考えで行動するのか、よくわからない存在」なのだなと認識した。
年代が近い三冬さんの内側は、女性ウケしやすいものではなく、
新妻のおはるさんも同様。熱い思慕に身を任せている同性ほど近寄りがたいものはない。
主人公たちの中では大治郎が一番視点の置所としやすいのだが、 残念ながらこの巻では途中で旅に出てしまったため、出番は少なかった。
私とは違う人が読めばまた第一印象も変わるだろう。
恐らくだが、小兵衛に近しければ近しい程面白いのではないだろうか。
「男性向け」という表現は、こういうときに使えばいいのかもしれない。
好きなエピソードは「剣の誓約」「まゆ墨の金ちゃん」「御老中毒殺」。
前述した、視点の置所に困らなかったことが好印象を助けていると思う。
●互いに認め合う存在はよく描写されるけど、両者ともに弱く衰えた者として対比されていたのは面白い。大治郎が選んだ、剣客という業の深い商売の影も描かれた、導入としていいエピソードだと思う。
●金ちゃん死んじゃったのは残念だなァ。蝙蝠になることも厭わない、軟派な男が御しきれなかった己の執念。好みだ。チートキャラ・小兵衛の人間臭いトコが見れたのも好き。
●悪名高い老中・田沼氏の内心を描き直してるのは好きだな。潔癖に濁りを毛嫌いしない所が、ともすれば単純な勧善懲悪ものになりそうな全編にブレーキをかけてると思う。
先んじて漫画を読んでいたので脳内で自然と比較してしまったが、 漫画版、遜色ないね。さすがの手腕だと思う。
さて、続きが楽しみである。 いそいそと借りに行こう。
頻繁に使われる「」や改行、チート級でモテモテ主人公。
ご高名はかねがね伺っていた池波正太郎とのファースト・コンタクトの第一印象は、
「これは“ラノベ”だ!」 でした。
挿絵入れて(もちろん三冬さん中心でね!)、ちょっと難しい専門用語には注釈つけて、 今風の装丁にして売り出したら、最近のボーイズ&ガールズにも受け入れられると思う。
若者世代へ時代小説の普及を担う、かもしれない。 閑話休題。
どの世代にも受け入れられる感情移入のし易いガイドキャラクターは不在である。慣れるまでは少し戸惑った。
それで『剣客商売』の面白さが失われたわけではないが、 視点の置所を探しているうちに、喉に小骨が引っかかったよまま終わってしまった印象の話もある。
主人公の小兵衛はいくら若々しいとはいえども、齢50の老人だ。
核家族で育った私からすれば、遠い存在である。「どのような考えで行動するのか、よくわからない存在」なのだなと認識した。
年代が近い三冬さんの内側は、女性ウケしやすいものではなく、
新妻のおはるさんも同様。熱い思慕に身を任せている同性ほど近寄りがたいものはない。
主人公たちの中では大治郎が一番視点の置所としやすいのだが、 残念ながらこの巻では途中で旅に出てしまったため、出番は少なかった。
私とは違う人が読めばまた第一印象も変わるだろう。
恐らくだが、小兵衛に近しければ近しい程面白いのではないだろうか。
「男性向け」という表現は、こういうときに使えばいいのかもしれない。
好きなエピソードは「剣の誓約」「まゆ墨の金ちゃん」「御老中毒殺」。
前述した、視点の置所に困らなかったことが好印象を助けていると思う。
●互いに認め合う存在はよく描写されるけど、両者ともに弱く衰えた者として対比されていたのは面白い。大治郎が選んだ、剣客という業の深い商売の影も描かれた、導入としていいエピソードだと思う。
●金ちゃん死んじゃったのは残念だなァ。蝙蝠になることも厭わない、軟派な男が御しきれなかった己の執念。好みだ。チートキャラ・小兵衛の人間臭いトコが見れたのも好き。
●悪名高い老中・田沼氏の内心を描き直してるのは好きだな。潔癖に濁りを毛嫌いしない所が、ともすれば単純な勧善懲悪ものになりそうな全編にブレーキをかけてると思う。
先んじて漫画を読んでいたので脳内で自然と比較してしまったが、 漫画版、遜色ないね。さすがの手腕だと思う。
さて、続きが楽しみである。 いそいそと借りに行こう。
PR
この記事にコメントする